在宅介護 認知星人じーじ 介護実践録 ~一日一笑~

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第18幕 在宅介護 コラム ~認知星人じーじ~

わが家のじーじは、アルツハイマー星に住む認知星人。地球人の時はいたって普通の91歳。認知星人のスイッチが入ると、認知星人に変身し、私に数々の難題を突き付ける。そんな時、私は地球防衛軍に変身し様々な問題を解決してきたが、今回は未解決のままなのである。

 

 じーじは月曜日から土曜日、デイサービスに出勤(わが家では出勤と言っている)しているのだが、最近土曜日のデイサービスから帰ってくるや否や、般若のような表情で怒っていることが多くなった。

 

じーじ「オレは今度いつ、あそこに行くんだ!!いいか、あそこのデイは、水道から氷水が出るんだ。おまけに、部屋の中は、満州より寒いんだ。このままでは、凍え死んでしまうぞ。そしてな、行くとすぐ荷物を取り上げられて、帰るまで返してくれないんだ。あそこは、シベリアの収容所だ!!」

 

満州にいたことは事実だけど、シベリア収容所に入ったなんて聞いてないけどなあ、なんて事実関係を確認している場合じゃないほど、怒っている。

 

デイサービスでの様子はどうなのか、ケアマネやスタッフに確認するも、さすがじーじは外面良夫君(外面がいい)なので、思い当たることはないとの回答。翌週、デイから帰ってくるや否や、

 

じーじ「俺はもうデイには行かないから、そこんとこヨロシク!」

「そこんとこヨロシク!って、YAZAWAかいっ」

 

なんて笑っている場合じゃない。なんとしても、土曜日にデイサービスに行ってもらわないと、私はおちおち仕事をしていられない状況になっちゃう。そこで、まずは、落ち着いてもらうために、じーじの安定剤であるビールを献上し、よくよく話を聞いてみたところ。

 

じーじ「あの、デイは、Pという、大阪が本社の会社だっていうのは本当か?」

 

私「そうだよ」

 

じーじ「やっぱりそうか、あそこは昔から会社の体制に問題があるんだ。俺が若い頃、いろいろあって、あのPにはどれだけ嫌がらせをされたか知っているか。

 

俺が昔Tという会社の仕事をしていることをどこかで知ったんだな、だから、水道から氷水がでるんだ」

 

 ひえ~、じーじが行きたくない理由は、運営会社が大嫌いなP社だったからか!結局、それ以降じーじは土曜日にはデイサービスに行かなくなったのである。