在宅介護 認知星人じーじ 介護実践録 ~一日一笑~

福祉、介護、ほんわか、癒し、笑い、気付き、知識、本、感想等々を更新していきます!できるだけ、おもしろく、読みやすく(*^-^*)

第3幕 在宅介護 コラム ~認知星人じーじ~

検査当日。脳梗塞の検査だとばかり思っているじーじは、朝の6時だというのに、

もう背広に着替えて準備万端。「まだ行かないのかあ」を30分ごとに連発。

病院についたじーじは「お前も仕事があるのに、付き合わせて悪いなあ」

といいながら、新聞を読み順番を待っています。私は、「あ~だましちゃったなあ」

とちょっと心が痛みます。MRI検査のあと、長谷川式の検査が始まりました。

心理士「今日は何月何日ですか?」

じーじ「2月14日」

私の心の声「おいおい、それは自分の誕生日だよ・・・」

心理士「ここは何階ですか?」

じーじ「3階」

私の心の声「おいおい、1階だよ・・・」

心理士「100から7を引いて、その答えからまた7を引いて、その答えからまた7を引いて下さい」

じーじ「93、86、79」

私の心の声「は!早い!・・私なんか、繰り下がりの時点で計算することを

諦めたのに」

 

こうして、テストは続きましたが、結局、正しく答えられたのは、

引き算と野菜の名前ぐらい。なのに本人は「なんであんな簡単な質問をするんだ!」

と少々ご立腹ぎみ。

MRIの画像には、スカスカになったじーじの脳がくっきり(本人は見ていません)。

診断は、やっぱりアルツハイマー認知症でした。91歳という年齢を考え、

当面薬は服用しないことにしました。

 

帰りの車のなかで、

じーじ「そもそも俺は、なんのために日赤(病院)に行ったんだ?」

私の心の声「日赤じゃないし~~~」

じーじ「あ!そうだ。血栓もなかったことだし、寿司が食いたいから、

寿司を買って帰ろう」

母は7年前にレビー小体型認知症を発症し、現在は、施設に入所中。

娘はパニック障害!元気なのは私だけかい!と思いつつ、

さあ、認知症在宅介護の始まりです。

 

                               黒川 玲子